坂の多い街のコンクリートの階段を下っていくと、残り10段くらいのところに小さな小さな鳥がいることに気づいた。 ゆっくりそろりと階段を下りながら、腰にぶら下げていたカメラを構え始める。何枚かシャッターを切りながら近づく。 この小さな鳥はスズメだった。どうやら巣立ったばかりのようで、人が近づいても逃げようともしない。しかしドキドキ感がこちらにも伝わってくる。 ふと見上げると、少し上にある木の枝に母親と思われるスズメが見守ってくれていた。 なんだか安心したので階段を下りきった。振り返ると小さい子の姿はもうなかった。 母親スズメが「チュン」と鳴いて飛び立った。
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