ミゾゴイは、東アジアの低平地の森林にすむ水鳥の一種で、台湾、中国南部、フィリピンなどに生息し、4月のはじめに日本に渡ってくる夏鳥です。日本では、琉球諸島、九州、本州、伊豆諸島でみられます。繁殖は日本でしか確認されていません(台湾などでのわずかな例を除くと)。ミゾゴイについて現在把握されている繁殖場所は少なく,生息密度も低いこと,全国的にも個体数の減少が報告されており,環境省のレッドリスト(2006年)で絶滅危惧Ⅱ類とされている。ただし、近年の日本の森林減少率は大きなものではなく、減少の主因は越冬地や渡りの途中にあると考えられるとも言われている。生息数は世界で1,000羽とされることもあるが、科学的根拠はないのも事実で、謎の多い野鳥である。しかし、夏鳥であるこの「ミソゴイさん」すでに暖かい東アジアへ行くことなく、越冬するのであろうか? 非常に心配ではあります。たぶん、一生に一度見られるかどうかの野鳥なのですが、手放しで喜べない非常に複雑な心境でもあります。